秋田の女性のWork&Life a.woman

7JULY
2018

お母さん

最近よく聞くスクールソーシャルワーカーってどんな職業?

スクールソーシャルワーカー(以下、SSW)は、保護者、教職員、関係機関等と連携しながら子どもたちを支援する専門職。現在、秋田県では、学校を熟知した元教員と、福祉資格を持つ専門家が合わせて10名活動しています。

子どもたちが自分の気持ちや感情を理解して整理できるようにしたり、子どもへの関わり方を保護者の方と一緒に考えたりするスクールカウンセラーとの違いは、家庭環境や学校生活など子どもたちのまわりの環境にアプローチする点。

現代の子どもたちが抱える問題は、学校だけで対応できるものではなくなってきていることから、平成20年より文科省がSSW活用事業をスタートさせました。まだまだ認知度が低く、最近学校からリーフレットが配られて初めて知ったという方もいるのではないでしょうか。

SSWってどんな人?何を相談できるの?どこに連絡すればいい?
秋田県で初めて福祉資格を持つSSWとなった鎌田明子さんに、詳しく教えてもらいました!

悩みがあったら相談してみる。まずはそれでOK!

SSWに相談できるのは、学校生活に関わる悩みだけだと思っていませんか?
実は、家庭の経済的な貧困や病気、ネットでのトラブルなど、子どもたちに影響をおよぼすあらゆる種類の問題について相談に乗ってくれるんです。もちろん、不登校やいじめなどの学校生活の悩みも相談できます。

もしSSWがアプローチできない悩みだったとしても、病院や行政、民間の相談機関など適切な場所につないでくれるので大丈夫。子どもたちのことで気になることがあれば、まずは相談してみましょう。

「子どもの問題を誰かに相談すると、子育ての仕方を指摘されるんじゃないか、責められるんじゃないかと萎縮してしまう保護者の方もいらっしゃるかもしれません。でも、SSWは指導をする立場ではないので安心してほしいんです。大変な状況の中でもどうやったらより良く生活できるのかを一緒に考えます」と鎌田さん。

昨年から保護者が直接相談できるように!

秋田県では昨年から、直接SSWに相談の申し込みができるようになりました。

それまで、学校→SSW、教育委員会→SSWが主な連絡の手順だったのが、保護者→SSWも可能になったのは画期的!Eメールとフリーダイヤル(固定電話のみ)で申し込めます。料金は無料。

相談場所は、学校、教育委員会、行政の相談室、相談者の自宅など選ぶことができるので安心です。子どもと一緒にでも、保護者のみでも相談にあたってくれます。詳しくは秋田県のHPへ。

安心を前進力に

鎌田さんはSSWとして働くほか、スクールカウンセラーとして県内のいくつかの高等学校で働いています。この2つの仕事は、その人の得意分野によってさまざまな対応の仕方があるそう。

「どちらの仕事でも私が大切にしているのは、目の前の相談者が何に悩んでいるか、どうしたいかをよく聴く、ということです。
すぐに解決はしなくても、誰か1人でも自分のことを認め、話を聴いてくれることで、『今の自分でも大丈夫』、『何とかなるだろう』、そんな安心感を持ち、それが一歩前進する力につながる気がしています」。

一緒に悩もう

「実は、仕事と育児のバランスがうまく取れず悩んだ時期がありました」と話してくれた鎌田さんは、二児の母でもあります。

「その時は病院でソーシャルワーカーをしていたのですが、つい仕事の方に熱が入ってしまい、研修会や出張などもバンバン入れたりして、優先順位が分からなくなってしまいました。これはまずいと思い、5か月間休職。休んでいる間にやっと、周りの人が自分を助けてくれていたことに気付きました」。

ご本人曰く、この「心がトゲトゲしていた時期」の経験が、子育てやライフスタイル、仕事観に影響を与えたようです。

「復職してからは、自分にとってバランスのいい働き方を模索し、数年を経て、今の仕事に就きました。これからも悩んでいる人、生きづらさを感じている人にずっと関わっていきたいと思っています。 自分だけで抱えず、頼ってほしい。もし相談した先が合わなくても、支援してくれる人や機関は他にもたくさんあります。一緒に悩みながら、頼れる仲間を増やしましょう!」

※子どもにかかわる相談窓口に関する資料はこちら

「自分だけで頑張って解決しくちゃ」。
そんなふうに一人で抱え込んで、悩んでいるお母さんが、「人に相談する」という一歩をどうか踏み出せますように。鎌田さんのような素敵なSSWさんが秋田にはいます。きっとあなたの相談相手になってくれますよ。

【スクールソーシャルワーカー鎌田明子さん】
1978年、秋田市(旧雄和町)生まれ。横手市在住。二児の母。
大学卒業後、羽後町の老人介護保健施設で介護職、横手市内の精神科病院・施設でソーシャルワーカーとして勤務。働きながら福祉系大学の通信等で勉強し、2005年に社会福祉士、2008年に精神保健福祉士を取得。2015年よりスクールカウンセラー、2016年よりスクールソーシャルワーカーとして県内の教育機関に従事。2016年から障害児・者の相談支援事業所での相談業務も行う。

撮影場所/デリカテッセン紅玉(横手市十文字町)

この記事を書いたライターこの記事を書いたライター

平元 美沙緒

徳島生まれ、横手在住。一児の母。まちづくり、子育て、クラフト、農村、伝統建築に興味のアンテナあり。まちづくりに関する話し合いの場の進行・企画を行うまちづくりファシリテーター。おしごとブログ

http://section-a.jugem.jp/

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