お砂糖が苦手な方も、ヴィーガン(完全菜食主義者)の方もおいしく食べられる植物性食材100%&シュガーフリーの「つむぐ」のお菓子。五城目町の朝市などのイベントに登場すれば、瞬く間に完売してしまう人気のお菓子工房です。「つむぐ」を手がける神谷恵里さんに、お菓子に込める想いを聞いてきました!
バターも砂糖も使わずに「つむぐ」のおいしさが生まれる
「つむぐ」のお菓子の最大の特徴は、ヴィーガンスイーツであり、かつシュガーフリーであること。バターや卵、生クリームなどの動物性の食材と、砂糖を一切使っていません。さらりと言ってますが、これってものすごいこと。一度でもお菓子作りをしたことがある方は分かると思うのですが、バターと砂糖ってお菓子のベースとなる超重要な主力選手級の食材。その食材を全く使用せずに、クッキーやスコーン、クラッカーなどの焼き菓子から、ゼリーなどの水菓子、さらには和菓子などさまざまなお菓子が作られているんです。
ドライフルーツやナッツを使ったり、甘酒や酒粕といった麹の甘みや旨みを生かしたり。さまざまな知恵と工夫が組み合わさって生まれたお菓子は、噛めば噛むほどおいしさがじんわり広がっていきます。
ご自身の体調不良で食を見つめ直したことがきっかけ
恵里さんとヴィーガンとの出会いは、会社員時代に体調を崩してしまったことがきっかけだったそう。毎日の食べることを見つめ直し、自身の体に合った食を色々と模索する中で、ヴィーガンの料理教室へ参加することに。そこで食べてみた料理がおいしかったことから、ヴィーガン料理への探求が始まりました。
「誰にでも好き嫌いの食べ物があるように、私の場合はヴィーガンの食事が好きだったし、合っていたんだと思います。おいしいな、楽しいなと思いながらやっているうちに、自分で作ったものをみんなに食べてもらいたいと、友達に声をかけてランチ会をやったり、昨年まで男鹿にあったシェアキッチン(化世沢食堂)に出店して食事とデザートを提供するようになりました。」と恵里さん。
2020年11月にシェアキッチンでの出店が終了した後、自宅の改装に着手。そして2021年4月にお菓子の工房を立ち上げます。
「ずっと自分の中で、自宅にそういう場所を持ちたいと思っていて。旦那さんにもお義母さんにも協力してもらって、工房ができました。ご飯もお菓子もどっちもやりたいけれど、最初からどちらもやるのは難しいから、まずは日持ちして発送ができる、いろんな方に届けられるお菓子から始めることにしました。」
みんなが一緒に楽しめるお菓子を
できるだけ身近なものを使ってお菓子を作りたいという想いから、米粉は国産の無農薬のもの、蕎麦粉は大仙市の樫食堂のものなど県内産を使用。甘酒に使用する麹は恵里さんの地元横手の羽場麹店から、酒粕は自宅のある五城目町の福禄寿酒造から…。といったように、ご自身とのつながりやご縁の中から愛あるセレクトで選び抜かれた素材が使われています。
そうした素材1つ1つのおいしさを感じられる「つむぐ」のお菓子。砂糖入りのお菓子を食べられない方でも大丈夫、卵アレルギーを持っている子どもにも安心して食べさせられるとあって、遠方から注文が入ることも多いそう。少しずつ取り扱い店舗も増え、着実にファンが増えています。「朝市で会ったお客さまが、おいしかった!とリピートしに来てくれたり。そういうのを見るとちゃんと届けられた気がして嬉しいです」と恵里さん。
木工職人の旦那さんと月1回販売会を開催!
「つむぐ」では、イベントや取り扱い店での販売のほか、ギフトセットや詰め合わせなどの注文にも対応しています。さらに、木工職人である旦那さんの佐藤木材容器とのユニット「et」も始動。一緒に自宅に併設されたギャラリーで販売会を月1回開催しています。旦那さんが手がけたぬくもりのある木の器に、「つむぐ」のお菓子がとってもお似合いなんです。
今後は、お菓子の定期便の販売も計画中。そしていずれはお菓子に続いてご飯も、と考えている恵里さん。「つむぐ」のこれからの活動に、ますます注目が集まりそうです!!
DATA
【つむぐ】
工房住所:秋田県南秋田郡五城目町大川谷地中字堰添35
E -mail:e.269studio@gmail.com
Instagram
<今後の出店予定>
・五城目朝市(日曜日に開催される場合に出店)
・つむぐ×佐藤木材容器 販売会(毎月1回開催、詳細はInstagramにて告知)
<取り扱い店>*2021年7月23日現在
・HOLTO cafe&gallery(北秋田市)
・アロマの庭(秋田市)
・クレタS(秋田市)
・雑貨屋hina(能代市)