キッチンカーで営業してきた「allpy(オルピー)」が2025年10月から、秋田市土崎港の実店舗になりました。高たんぱくで低脂質の、健康に気を配った弁当と総菜をキッチンカーと同じく販売しており、店内のイートインスペースで食事をすることもできます。店主の武田紀子さんに店舗を開いた経緯などについて伺ってきました。

弁当をイートインスペースで
新店舗は、秋田市土崎地区の商店街を少し入った静かな住宅地にあります。弁当をテイクアウトするほか、購入した弁当をイートインスペースで食べることができます。コーヒーなどドリンク類も提供しています。鶏のつくねなどの主菜、和え物や煮物など副菜4種ほどがあり、それぞれ単品で購入できます。


アレルギー対応のメニューも
武田さんの手掛けるお弁当は高たんぱく低脂質で塩分も控えめ。小さな子どもから介護の必要な高齢者まで、家族みんなで楽しめるメニューになっています。自身もアレルギー体質ということもあり、武田さんはキッチンカーを始める当初からメニューをアレルギー対応にしたいと考えていたそう。オルピーの看板メニュー「鶏のつくね」は、小麦粉や鶏卵を使わずに寒天で固めた出汁をつなぎにしています。親しみやすい甘しょっぱい味付けで、ふっくらしっとりした食感が特徴です。


キッチンカーからスタート
2023年4月、武田さんはキッチンカーでの営業を始めました。きっかけは、イベントなどでキッチンカーを利用するなかで「自分が食べたいものを出したい」と思ったことでした。それは、当時のキッチンカーにはあまりなかった、塩分が控えめで分量が調節でき、野菜の副菜を添えた健康志向の弁当でした。

キッチンカーで各地を訪れる際にお客から「配達してほしい」との声があったことなどから、武田さんは店舗を持つことを決意。飲食店だった物件を借り、キッチンカーの営業と並行して開店準備を進めました。「料理が得意で、お店を持つのが夢だったのですかなどと聞かれますが、実際はそうでもなくて」と武田さんは言います。「私自身ができれば料理の手間を省きたいタイプ。子育てや介護に忙しくしている人に、料理でお役に立ちたいというのが大きな動機です」

主なメニューは鶏のつくね弁当ととりの照り焼き弁当が700円。豚の生姜焼き弁当900円。主菜の鶏のつくね、照り焼きは単品(400円)もあります。このほか、和え物や煮物など野菜中心の副菜がそれぞれ400円(ミニカップは200円)。副菜は日替わりを含め常時4品ほどを用意しています。各種おにぎり(200円)、カップごはん(250円)も。

ことしいっぱいは店舗2階のフリースペースを無料で貸し出しています。キッチンカー仲間などがイベントを開くなど、少しずつ活用されているそう。内装に手を入れ、来年からは有料のレンタルスペースとなる予定だそうです。

みんなの「ごはんやさん」に
日常的に気軽に利用できて、健康的な食事ができる。武田さんはそんな「ごはんやさん」でありたいと思っています。 「常連のお客さんから、最近体の調子がいいんだよなどと聞くとうれしいですね」と笑顔で話していました。「食べて健康になる」というのがモットーです。

私も「今日はご飯作りたくないな」と思う日があります。そんな時つい頼ってしまうのは、手近なレトルトなどの加工品…。こんなとき、オルピーのお惣菜があったら罪悪感が薄れそう。先日、やむをえず夕食時に不在にするため、「おいしいものを用意しておいたからね」とオルピーさんのお弁当を置いて出かけてみました。家族に好評で私の負担も軽くなり、新しい味方ができた思いです。
※価格はすべて税込み。
DATA
【allpy(オルピー)】
秋田市土崎港中央3丁目6-25
営業時間/11:00~18:00
定休日/不定休(インスタグラムをご確認ください)
イートインスペース/14席
駐車場/3台
Instagram
※配達で不在となる場合があります
