毎日作り手が変わるシェアキッチンというスタイルで、お客さんを日々楽しませ続けている男鹿市の「化世沢食堂(かせざわしょくどう)」。2019年3月に男鹿市文化会館(ハートピア)内にあった喫茶店が閉店した後、たった2か月という早さで、喫茶店跡地にオープンしました。
シェアキッチンという新しい形の提案
シェアキッチンとは、お店やキッチンを数人でシェアして、日替わりで運営するスタイルの飲食店。出店の初期費用を抑えることができるので、初めてお店を出す人の後押しになります。お客さんにとっても、「日によって、まったく違うジャンルの料理を食べられる」という良さがあります。
そんなシェアキッチンスタイルの化世沢食堂をつくる立役者となったのは、ハートピア近くで服飾・雑貨店「縫人-nuito-」を営む船木一人(ふなきかずと)さんと、船木さんの声に応えてキッチンメンバーのまとめ役を担う秋田市の「MAMANI」代表・畠山澄(はたけやますみ)さんです。
(右がMAMANI畠山さん、左は雑貨やアクセサリーの作家でもあるお手伝いスタッフの坂本さん)
フリー栄養士として活動してる畠山さんは、東京出身、現在は秋田市在住で、食育の勉強会なども企画しています。地元の人が当たり前すぎて気づいていない秋田の食の豊かさを、県産食材をたっぷり使ったお料理で表現しています。今回は、そんな畠山さんが担当する日にお店へお邪魔しました!
外食だけど身体に負担が少ない野菜中心メニュー
MAMANIのメニューは、季節の野菜や、身体の調子を見て必要なものを摂るという考え方の「五行料理」をベースにしながら、食べ終わった後に満足感が得られるよう考えられています。身体への負担が少ない野菜を中心としたお料理がメインですが、ボリュームがあっておなかいっぱいになっちゃいます。
定番メニューは、ピリ辛味のたこタコライス(850円、サラダ・スープ付き)。男鹿の海をイメージして、ひき肉ではなく、たこがたっぷり入っています。
お客さんからの「麺類が食べたい」という声に応えてメニュー化したサバの和風パスタ(800円、サラダ・スープ付き)は、イタリア産小麦の有機パスタを使用。細麺がつるつると食べやすい!
ランチについてくるサラダには、畠山さん特製の「ミキ」とポン酢を合わせたドレッシングをトッピング。ミキは、さつまいもとお米から作られる奄美大島・沖縄の伝統発酵食品で、腸内環境を整える作用があるのだとか。さっぱりしてるけどコクもあります。
ランチには、男鹿市のこおひい工房「珈音(かのん)」のオリジナルブレンドコーヒーを200円で追加することができます(コーヒー単品は400円)。デザートには、販売店を持たない激レア菓子店「よし成製菓」(秋田市仁井田)の大人の羊かん(220円)を注文。ドライフルーツ入りで、コーヒーのスッキリした苦さとも合う!
店内商品はすべてテイクアウト可能。ふわふわもちもちの肉まん(200円)はお土産にもおすすめです!
化世沢食堂の個性あふれるメンバー
2~3月に予定している出店は、MAMANIを含め全部で9店。イベント等でおいしいメニューを提供しているけれどお店を持っていない人や、男鹿から離れた場所にある人気のお店など、畠山さんが自ら出店の声掛けをしてきました。ジャンルも地域もバラバラですが、どれも安心しておすすめできるお店だと畠山さんは言います。
〈2020年2~3月の出店予定〉
・MAMANI-秋田市(県産食材と野菜中心の料理)
・こおひい工房 珈音-男鹿市(自家焙煎のコーヒーとカレー)
・Cafeひとつぶ-秋田市(健康的で豊かなカフェめし)
・Siri’s Thai Kitchen-男鹿市(タイ料理)
・バーガー修吾(2月に初出店)-男鹿市
・ル・カフェ・プランタニエ-横手市(フランス料理)
・269(つむぐ)-横手市(動物性の食材を使わないつぶつぶ料理)
・喫茶チンパンジー-男鹿市
・空の木Garden・cafe(春休みのイベント出店)-秋田市・潟上市(お菓子とカフェごはん)
お店の雰囲気をつくるため、布をかけたりのれんを変えたりするお店もあるので、毎日変化するお店のカラーを楽しみに行くのもいいかも。
「地元の人に愛されるお店に」という想いを胸に、これからもいろいろなジャンルの作り手が登場する予定の化世沢食堂。いろんなお店がいろんな楽しみ方を提案してくれるので、ぜひ足を運んでみてください!
※価格はすべて税込み。
【化世沢食堂(かせざわしょくどう)】
秋田県男鹿市船川港船川外ヶ沢126‐16
080-3337-2138(全キッチン共通)
営業時間/11:00~17:00(ランチライム14:30まで。ラストオーダー16:30)
定休日/月曜日(その他臨時休業あり)
駐車場/男鹿市文化会館(ハートピア)の駐車場を利用可
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