県内でも有数のりんごの名産地、横手市。この冬、ここから地元産りんごを使ったハードサイダーのブランド、“OK,ADAM(オーケー,アダム)”が新たに生まれました!そこでOK,ADAM誕生までのストーリーと、ハードサイダーの魅力に迫ります。
そもそもハードサイダーって何?
りんごを発酵させてつくるお酒は、フランスではシードル、スペインではシードラ、イギリスではサイダーと地域によって呼び名が異なり、世界中で楽しまれています。そしてハードサイダーは、アメリカ式の呼び方です。
(アメリカ・ポートランドのハードサイダー専門店。タップには50種類ものハードサイダーが!!)
ひと括りにりんごのお酒といっても、つくられる土地が変われば文化も歴史も変わるので、国によって味わいや傾向に違いがあります。その点、アメリカは自由の国。そしてクラフトビールが盛んな土地です。そのため、アメリカでつくられるハードサイダーは、ホップや様々な果物が使われたり、ビールに使われる酵母が使われたりと、多種多様な味わいがあるのが特徴。現地ではクラフトビールと同じくらい気軽に楽しまれているんです。
(フライトと呼ばれる複数種類を試せるスタイルは、色々味わいたい女性にも人気)
ゲストハウスが新たに仕掛けるハードサイダーづくり
そして、このハードサイダーづくりを県内で新たに始めたのが、横手市にあるゲストハウス「Hostel & Bar CAMOSIBA」です。
横手市はホップの産地であり、そのホップを使ってクラフトビールをつくりたいと考えていたオーナーの阿部円香さん。ゲストハウス運営を通して近隣の果樹農家さんとの交流が増え、横手の果実への興味が湧いてきた中で、アメリカのハードサイダーに出会いました。りんごとホップの掛け合わせができて、クラフトビールのように楽しめる。そんなハードサイダーに魅力を感じ、仲間たちとつくることを決めたのです。
醸造技術の習得を目指し本場アメリカで研修
そして2020年1月、醸造技術を学ぶためにアメリカのポートランドへ。Bauman’s Cider(バウマンズ サイダー)で約1ヵ月間の研修を行いました。
初めてだらけの研修には、頭がパンパンになるほど多くの学びが詰まっていたそう。全米中からハードサイダーの醸造家が集うカンファレンスにも参加し、現地とのネットワークも深めてきました。
(ハードサイダーの醸造に関してゼロから学ぶ日々 写真提供:オ州酒)
(Bauman’sのメンバーと。いつか必ずコラボするという新たな夢を持ち帰ってきました)
いよいよブランドデビュー&オリジナルハードサイダー販売開始
そしてアメリカから帰国した2月、秋田県内の2つのブルワリーに醸造を委託したオリジナルのハードサイダー2種類をリリース。自社ブランドとして“OK,ADAM“を正式に立ち上げました。
2月16日には地元の横手市で、2月23日には秋田市内でリリースパーティーを開催しました。まだまだ認知度が低いハードサイダーをまずは知ってもらおうと、気軽に楽しめるシーンづくりを行なっています。
(Hostel & Bar CAMOSIBAで行われたハードサイダーの先行お披露目会)
個性を楽しむ2種類のハードサイダー
今回販売開始となった2種類のサイダーは、どちらもそれぞれ個性的。その味わいの違いを飲み比べして楽しむこともできます。
(左:HOP IN!、右:PIQUANT RED)
まず一つが羽後町の羽後麦酒に委託醸造をした「HOP IN!」。紅の夢とふじの2種類のりんごをベースに、ホップを使用したハードサイダーで、ホップのアロマ感にりんごの酸味が広がるドライな味わいが特徴です。
そしてもう一つが秋田市のBREWCCOLYに委託醸造をした「PIQUANT RED」。こちらは紅玉とふじをブレンドし、レモンや生姜、シナモンなどのスパイスを効かせた刺激的なハードサイダーです。
現在はHostel&Bar CAMOSIBAのみでの販売ですが、今後は委託醸造先のBREWCCOLYタップルームなど県内各所でも販売予定です。最新の情報はFacebookまたはInstagramでご確認ください。
次の目標は自社醸造所のオープン!
現在は醸造免許を持っていないため、まず目指すは免許取得、そしてその先には自社醸造所のオープンを見据えています。
(知り合いの方に描いてもらったというOK,ADAMの未来予想図)
地元のりんごと仲間たちでつくるハードサイダーの旅はまだ始まったばかり。これからがさらに楽しみです!
ビール好きな方にはもちろん、女性にもおすすめのハードサイダー。ぜひ一度お試しください♡
【OK,ADAM に関する問い合わせ先】
Hostel & Bar CAMOSIBA
秋田県横手市十文字町曙町7-3
電話番号/0182-23-5336
定休日/不定休
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