2021年3月にオープンした「美・中國菜 武陵源(ぶりょうげん)」は、都内で中国料理店のシェフを14年勤めた武内良太さんが腕をふるう、広東料理メインのお店。広東料理は、四川・北京・上海と並ぶ「中国の四大料理」のひとつで、素材のうま味を生かすのが特徴です。酢豚やシュウマイ、フカヒレスープなど、日本でおなじみの中華も実は広東料理。本格的な中国料理を楽しめる、絶品メニューを取材してきました。
秋田杉があしらわれた居心地のいい店内
秋田駅から徒歩約10分、中央通りに佇む武陵源。郵便局をリノベーションしたというお店は、赤い屋根が目印です。
店名の武陵源は、世界遺産にも登録された中国の景勝地のこと。映画「アバター」のモデルにもなった美しい場所にちなみ、夢見心地でいられる理想郷のお店にしたいという想いを込めました。店内は、ゆっくりと落ち着いて食事ができる雰囲気です。
奥には4名用の個室が2部屋あり、部屋をつなげて8〜10名用にも使えます。「中国料理店っぽくしたくなかった」という内装は秋田杉をあしらったあたたかみのある空間で、ランチ会やディナー会、お祝いの席にもぴったりです♡
うま味がぎゅっ!辛すぎないメニュー
ランチ(1,550円)は、通年メニューの麻婆豆腐と坦々麺に加え、季節によって変わるメニューが2つ。常連の要望を受けて誕生した看板メニューの麻婆豆腐(サラダ・ライス・スープ付き)は、甜麺醤(てんめんじゃん)の甘みとコクが口の中いっぱいに広がる、うま味がぎゅーっと詰まった一品。辛すぎないので、唐辛子をたくさん入れる四川風が苦手な人でも食べやすい!
麻婆豆腐に並んで人気の担々麺(アミューズ・サラダ・ご希望の方は小ライス付)は、ごまペーストのピリ辛麺。白ごまたっぷりのスープに、細いストレート麺がよく絡みます。
単品料理も充実しています。五目炒飯(1,550円)は、自家製チャーシュー、ホタテの貝柱、九条ネギ、ごま、卵が入った栄養満点のメニュー。ふっくらパラパラに仕上げられたライスに、レンゲが止まらない!
ディナーメニューは、全部で3コース(6,050円、9,900円、13,500円)。一般的に中華料理は大皿でドーンと来て取り分けるイメージがありますが、武陵源はコース制。フレンチレストランのように、一人ひとりに一品ずつ丁寧にお食事が運ばれます。
秋田でここにしかない紹興酒も楽しめちゃいますよ♪通常60日寝かせるところを100日かけて熟成させたという、特別な紹興酒を取り寄せています。紹興酒はアミノ酸が多く健康に良い効能があり、さらに、二日酔いになりにくいお酒だそうなので、いっぱい飲んでも大丈夫ですね!
こだわりは、手作り調味料と地元食材
武陵源のおいしさの秘密は、シェフこだわりの手作り調味料。自家製のラー油や甜麺醤は、味わいや香りが際立つのはもちろん、安心安全を提供することにもなると考えています。油は良質なものを使い、余計な油が出ないように手間をかけていて、胃もたれしないことも自慢です。
もうひとつのこだわりは、地元食材を活かすこと。地場産品の活用促進を図るネットワーク「農家のパーティ」にも参加しています。横手市出身のシェフは、「いいものは残していかないと、と思っているんです。高校生の時は毎日食べる地元の食は当たり前のものでしたが、東京に行って改めて秋田の食材のおいしさ、豊かさを再認識しましたから」と話します。
「四川料理のようなパンチはないんですが、広東料理は下ごしらえに力を入れることで、食材のうま味を引き出すのが特徴。秋田の食材を活かし、秋田にはあまりない、コース料理で楽しめる本格的な中国料理の良さを秋田の人に知ってほしいです」とシェフ。今後は、秋田の子どもたちに食育活動もしていきたいそう。中国料理から広がる、秋田の食。これからも大注目ですね!
※価格はすべて税込みです。
DATA
【美・中國菜 武陵源(ぶりょうげん)】
秋田県秋田市中通3-3-4
電話/018-853-6889
営業時間/11:30〜14:00(ラストオーダー13:30)、17:30〜21:00(ラストオーダー20:00)
定休日/日曜日
駐車場/2台
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