みちのくの小京都と呼ばれる角館。桜だけではなく、これからの時期は紅葉が美しく、全国から観光客が訪れます。今回は、武家屋敷通りの一角から、小道を一本入った住宅に佇む「器とお香のお店・十月(じゅうがつ)」をご紹介します。

秋には、店先に咲いた金木犀(キンモクセイ)の香りに包まれて居心地のいい空間。秋田では珍しい金木犀を目当てに遠方から訪れるお客さんも多いそうです。お店は、桜が咲く時期から雪が降るころまでの期間限定で営業。詳しいスケジュールはSNSでご確認ください。

大好きなこの場所から、お気に入りを発信したい
2019年のオープン当初、まずは器のお店として営業をスタート。食器や置物など「この作家さんの作品を広めたい!と感じたものを選ぶようにしています」とオーナーの平野さん。全国からセレクトした作品を、たくさんの人に伝えられるように、作家さんの想いを伝えながら販売しているそうです。


元々の住まいだったこの場所を、そのまま店舗とした店内は、小上がりの土間、ピアノや箪笥をそのままディスプレイとして利用しています。知り合いから譲り受けたという、ヴィンテージの棚や机も重厚感があってとても素敵な佇まいです。

おすすめの器「如月窯」
岩手県内で採れる原料を使用し、銀彩や漆陶など多彩な技法で作られた如月窯(きさらぎがま)は、雪ノ浦 裕一氏の作品。日常生活の中に潤いを与える深みあるグリーンやブルー、使い勝手のいい形や大きさが人気で、どんな料理をどうやって盛り付けようか、ワクワクする器です。

雰囲気がガラッと変わって、遺跡から発見した土器のような器。同じ作家さんの作品ですが、仕上げに漆を施しているので趣きがありどっしりとした質感です。持ち手がリスのティーポットは、サッカー元日本代表の中田 英寿氏とコラボ作品。リスのほかには、小鳥モチーフも可愛いので、ぜひ手にとって選んでみてください。

たくさんの中から自分好みを選べるお香
十月に来たらお香もお見逃しなく!店内に入った瞬間から空間を漂ういい香りのお香。こちらも全国からセレクトしたこだわりの商品です。

たくさんの種類からお香を選ぶポイントは、「いい香りではなく、いい気持ちになるもの」と平野さん。お香に含まれる漢薬にはいろいろな効能があるので、気になったものを嗅いでみて、心が落ち着いて、心地いいなと思うものを選ぶのがいいそうです。

これからの時期は、夏に比べて香りが空間に広がりにくいため、強めの香りも程よく感じやすくなるんだとか。

「立てる・寝かせる・はさむ」などお香の焚き方はいろいろあります。お気に入りの香炉や香台でおうち時間もリラックス。

お香の先を最後まで焚き切ることができる香炉灰や手首に塗る塗香(ずこう)など、贈り物にもおすすめ商品も要チェック!

器やお香、すべてをオーナーが厳選してセレクトしているので、商品選びの際はぜひオーナーにご相談を!「こんなシーンで使う器が欲しい」「こんな気分になりたい」などそれぞれに合ったアイテムが見つかるはずです。お気に入りをプラスして、毎日の暮らしをアップグレードしませんか?