日本人ならやっぱり落ち着く「お米」。米どころ秋田で暮らす秋田県民なら、なおさらお米がしっくりくるかもしれません。そんなお米を使ったお菓子の代表格でもある「せんべい」のお店「鼎庵(ていあん)」が昨年、潟上市天王にオープンしました。
手掛けているのは、秋田県産の米を使った米菓に取り組んでいる有限会社鼎家(かなえや)です。
せんべいは、米と味付けに使われる醤油などが主な材料です。少ない材料でシンプルに作られている分、素材の良し悪しが味に直結する正直なお菓子かもしれません。鼎庵のせんべいは、秋田県産米100%に加えて、味付けの醤油や味噌も厳選された秋田県産品を使用。そこに和食の料理人だった工場長の知恵と技が加わり、軽い食感のせんべいに仕上げてあります。
(焼き加減にも職人技が光ります。 写真提供/鼎庵)
こだわりの金と銀
(左/金の鼎庵 5枚袋入702円~ 右/銀の鼎庵 5枚袋入594円~ ※店舗では1枚130円~も販売しています。)
一番の売れ筋商品である金の鼎庵は、一枚一枚丁寧に手焼きをし、湯沢市にある石孫本店の一番搾り醤油「百寿」と天然醸造味噌「吟醸孫左エ門味噌」、石孫の「金の蔵」を独自配合した甘味噌だれで味付け。醤油だけではなく、味噌が加わることでまろやかで金のように艶やかな仕上がりです。
銀の鼎庵は、鹿角市の浅利佐助商店の「百年蔵生醤油」と波照間産黒糖を合わせた醤油だれという控え目ながら王道のおいしさのせんべいです。
国内線の機内サービスでも提供
地域活性化に取り組むJALグループのプロジェクトの一環で、秋田を代表するお菓子の一つとして、金の鼎庵が2019年11月の間、J-AIR大阪発秋田行きの便、クラスJでの機内サービスで提供されました。
(手土産に嬉しい箱入りの商品もあります。10枚入1,296円~ 写真提供/鼎庵)
ふわふわ食感の「淡雪ふわり」
さくっと油で揚げた淡雪ふわりシリーズは、ふわふわと降る雪のような仕上がりでその名が付きました。全部で5種類の味があり、おつまみにも合うエビ塩味が一番人気。いぶりがっこチーズ味は今イチオシの新商品です。
(左/エビ塩味 70g432円 右/いぶりがっこチーズ味 70g432円)
苦労人の二代目が取り組む米菓作り
米の生産量が全国第3位を誇る秋田県ですが、意外にも米の加工品が少ないのが現状。その悲しい事実を少しでも変えたいと、お米を使った米菓作りの取り組みから生まれたのが鼎庵のせんべいです。
「秋田で生まれ、秋田のお米を食べて育った私たちだからこそ出来る米菓を作る」と心に決め、ガツガツした人間味溢れる営業スタイルで、売り上げを伸ばしてきた社長の米田賢吾さん。
先代が始めた秋田の特産品卸売業に限界を感じ、米田さんの代になって自社商品開発を始めるなどした改革者でもある二代目社長です。
「今後も更に種類を増やしていきたい」との言葉通り、由利本荘市の酒蔵「齋彌酒造」の酒粕を使ったり、仙北市の老舗「安藤醸造」の味噌を使ったりとコラボ商品も続々と開発中です。
(それぞれの企業や主力商品のロゴマークが入ったコラボ商品)
日曜日は炭火でせんべい焼き体験を!
毎週日曜日は、店舗内に設けられた手焼きせんべいスペースで実際に焼くことができます。営業時間内であれば、いつでも誰でも「せんべい、焼かせてください!」の一言で無料で体験ができます。簡単なようでいて、火入れの加減が難しい炭火焼きせんべい。こどもよりも、実は大人がはまってしまう楽しさなのです。
タレは、金の鼎庵のタレを付け放題です。
せんべいは、焼いたものを一度冷ましてからタレを付けるのが一般的。でもこの体験では、アツアツのせんべいにタレを付けて食べることができちゃいます。炭火の香ばしさとタレの香ばしさ。ダブルの「香ばしい」をぜひ体験してみてください。
【米菓匠 鼎庵(ていあん)】
住所/潟上市天王字上江川47-1203
TEL/018-853-6766
FAX/018-853-6769
営業時間/10:00~17:00
定休日/水曜日
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