タイの人気料理“ガパオライス”を食べたことはありますか? 「ガパオ」=「バジル炒め」。鶏ひき肉や好みの野菜を、バジルをメインにした味付けで炒め、ご飯に添えて目玉焼きを乗せていただく料理です。今回は、県内各地を回ってイベント等に出店し、ガパオライスを提供するKitchen★TAKANorth(キッチン・タカノース)さんをご紹介します♪
店舗を持たず、県内各地に出向くという新しいスタイル
キッチン・タカノースを営む菊地貴郁(たかふみ)さんは、鷹巣町(現北秋田市)出身。地元の高校卒業後、秋田市で7年ほどアパレルの職に就いた後、もともと興味のあった飲食業に転職。秋田市の飲食店で経験を積み、2020年6月に地元に戻りました。今はお父さんの実家である能代市二ツ井町に住んでいます。
「10年ぶりに見た鷹巣は、以前より元気がないように感じました。自分にできることで地域の役に立つことがないか、自分たちの世代が頑張ることで街を盛り上げることができるんじゃないかと考え、起業してガパオライスの販売を始めました」と菊地さん。なぜガパオライスなのかと聞くと、「ガパオライス大好きなんですけど、秋田でなかなか食べられる場所がないんですよね。だったら自分で作っちゃおう!って(笑)」。たしかに、秋田にはタイ料理を食べられるお店、少ないですよね!
今年3月の藤里町「かもや堂」への出店を皮切りに、羽後町、大館市、能代市などに出店してきました。店舗は持たず、キッチンのある場所に出向いて行って調理し提供するという、斬新な営業スタイルです。
こだわりの食材で作る「秋田ガパオライス」
菊地さんのこだわりは、県産の食材を使用すること。秋田県産あきたこまちと藤里産の白神五穀を白神山水で炊き上げ、肉のまつお(北秋田市)の鶏ひき肉をふかさわファーム(北秋田市)のホーリーバジルで炒め、目玉焼きは松岡養鶏(北秋田市)の紅豊卵(こうほうらん)。本場・タイでは魚醤のナンプラーを使いますが、菊地さんは男鹿産しょっつるを使った自家製ソースで味付けしています。こんなに県産食材をたっぷり味わう機会は、なかなかないですよね!
ガパオ=バジル炒めというだけあって、味の決め手はバジル。日本で一般的なスイートバジルは、本場のホーリーバジルと少し違うのだそうです。菊地さんのガパオライスは、北秋田市のふかさわファームで育てているホーリーバジルで味付けをしています。
自家製ソースは、秋田の人の口に合うようにアレンジして本場のものよりも甘めにしているのだそう。パクチーが苦手な方のために、パクチー抜きでも提供しています。
藤里町「かもや堂」、大館市「わわわde子育てカフェ」に毎月出店
現在、菊地さんが定期的に出店しているのは藤里町の「かもや堂」と、大館市の「わわわde子育てカフェ」。どちらも、地域の人たちの交流の場となっていることもあり、出店を始めて数ヶ月でガパオライスは大人気に!
店内飲食もテイクアウトもできるので、予約の際にどちらを希望するのか伝えましょう。食品ロスを減らすため予約優先で対応していて、当日分はすぐに完売してしまうことも。確実に召し上がりたい方は、事前予約がオススメです♪
今後は移動販売もしたい!
「今後は、キッチンカーでの移動販売もやっていきたい」と考えている菊地さん。「街中への出店だけではなく、市街地から離れた場所に住んでいる方にも食べていただけたら嬉しいなと考えています。秋田にしかできない出店方法を考えていきたい」と、目を輝かせながら話してくれました。キッチンカーには、お付き合いのある農家さんの野菜も積んで販売していきたい。さらに、小さなマルシェも開催したいと、菊地さんの夢はどんどん膨らみます。
藤里町や大館市、県内各地への出店情報は、SNSで発信しているので要チェック! 人と人との繋がりを大切に、食で地域を盛り上げたいという菊地さんの想いがたっぷり詰まったガパオライスを、ぜひ一度味わってみてください♪