「オパール毛糸」は、ドイツ発祥の「オパール」という宝石の名前が由来で、一本の毛糸の中に何色もの色があり、特別な編み方をしなくてもカラフルな模様があらわれる不思議な毛糸です。
県内では珍しいオパール毛糸の専門店「くつ下と毛糸の店glicina(グリシーナ)」が2022年1月、横手市十文字にオープンしました。
手に取って毛糸を選べるお店
10年近く十文字コミュニティセンターで編み物サークル「十文字しあわせを編む仲間」を主宰している店主の佐藤弘美さん。毎週土曜日に仲間が集まって、おしゃべりをしながら編み物をする時間を今もとても大事にしています。かわいい毛糸をたくさんの人に知ってほしい!大好きな毛糸にうもれて暮らしたい!という夢が詰まった佐藤さんのお店は、オパール毛糸や編み針の販売、靴下や帽子などの小物はオーダーも可能、レッスンも歓迎の編み物専門店です。
被災者を癒すオパール毛糸
数ある毛糸の中で佐藤さんがオパール毛糸が大好きになったのは、東日本大震災が背景にあります。「支援物資の食料やお水と一緒に、毛糸とかぎ針を送ったマルティナさんという女性がいたんです。編み物をしていると心が休まり、没頭できるし、完成すると達成感も残るので、送った編み物セットはたくさんの被災地の女性の心を癒してくれたと思います」。なんとその後マルティナさんは、被災地の女性の雇用の確保のために、当時住んでいた京都から気仙沼に住民票を移し、毛糸の会社を設立したそうです。その時に扱ったのがオパール毛糸。もともと編み物が好きだった佐藤さんは、マルティナさんの行動力と美しい毛糸が大好きになりました。
シリーズ展開で種類豊富
オパール毛糸の種類は季節やイベントで新しいシリーズがどんどん登場するので、編み物サークル内でも沼にハマる人が続出中だそう。「ぽっちゃり君」「大好きなおばあちゃん」「(気仙沼)出港」などネーミングも◎。食べ物、家族、絵画シリーズなど要チェック!
日照時間が短い秋田の冬、あっという間に外が真っ暗になりますよね。何となく洋服も黒やグレーなどモノトーンカラーを選びがちですが、カラフルなオパール毛糸がちょっと明るい気分にさせてくれます。今後は、佐藤さんやサークル仲間の作品などお店に登場して、どんどんカラフルな店内になる予定です。「忙しくて編み物なんて〜」とちょっと嫌厭しがちですが、お仕事や家事のスキマ時間にこそ編み物をやってほしい!と佐藤さん。心を落ち着ける、自分だけのリラックスタイム作ってみてはいかがですか?
DATA
【くつ下と毛糸の店glicina】
横手市十文字町十文字88−1(さとう工房内)
TEL/080-1834-4746
営業日/木・金・日
営業時間/10:00〜16:00
編み物レッスン(要予約)1時間500円
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