夏・秋は、秋田の農村が最も輝く季節！秋田の魅力を思う存分味わえるグリーン・ツーリズム（農村で楽しむ余暇活動）に出かけませんか？グリーン・ツーリズムの広報活動を中心に活動している秋田花まるっグリーン・ツーリズム推進協議会のみなさんに、農村の楽しみ方を教えてもらいました。

農家の宿「星雪館」へ！

協議会のみなさんに誘われて伺ったのは、仙北市にある農家の宿「星雪館（せいせつかん）」。山あいの小道を抜けて進むと、2階建ての大きなお家が見えてきました。

星雪館を切り盛りするのは、門脇さんご一家。娘の富士美さんは、「自分の家で暮らしていても、たまによその人が泊まりにきて、普段と違う話ができたら楽しそう」と開業を決意しました。

平成10年に農家民宿を開業する前は、ほうれん草などを作る野菜農家として収入を得ていましたが、今では、農業、農家民宿に加え、餅菓子の製造業も行う多角的な経営をしています。

農村の魅力を丸ごと詰め込んだ食事と風景

農家民宿のお楽しみの1つが、自然の恵みたっぷりの農家ごはん。この日のメニューは、朝どれの山菜を使った天ぷら、干し大根の味噌煮、ほうれん草が練り込まれた生地で作ったニラ餃子、じゅんさいと豆腐のお吸い物など。もう！何種類の食材が使われているのか分からないくらい豪華なランチです。予約があればランチのみの提供も可能。他にも、季節ごとに採れる食材のかやき（お鍋）やだまこ鍋などを食べられます。

広いお家の一棟貸しスタイルで、気兼ねなく過ごすことができる星雪館は、仕事に、家庭にといつも頑張っている人が、思いっきりリフレッシュできる場所です。周りには豊かな里山が広がっていて、とても静か。聞こえてくるのは、鳥の声。風の囁き。薪ストーブの爆ぜる音。都会の喧騒から離れ、「まずは、とにかくダラダラ過ごしてみてほしい」と富士美さんは話します。

開業当初はアクティブミドルと呼ばれる旅行好きな高齢者が多かった客層も、現在では訪日外国人客や都会で働く女性の友だち同士、小さな子どものいる家族連れなど幅が広がっています。静かな空間で一日中寝て過ごす人や、ちょっと足を伸ばして角館の武家屋敷町を散策したり、田沢湖でカヤック＆夕日を眺めたり、目いっぱい観光を楽しむ人も。いろんな楽しみ方ができる環境と立地が、星雪館の魅力です。ビニールハウスでほうれん草の葉を生で食べてみる、トマトを収穫してかじってみるなど、要望があれば農業体験ももちろん可能！

宿泊は2〜7名まで。バス・トイレ・キッチン付き（自炊可）の3LDKを一棟貸切ることができます。Wi-Fiも完備なので、ワーケーションにも使えそう。

〈宿泊料金（税別）〉
大人（中学生以上）：素泊まり6,000円、夕食3,000円、朝食1,000円
小学生：素泊まり6,000円、夕食1,500円、朝食500円
未就学児：添い寝無料、お布団使用2,000円
※予約・詳細はWebページへ

ほっとする「第二のふるさと」に出会おう

富士美さんは、秋田花まるっグリーン・ツーリズム推進協議会の理事長も務めています。事務局が運営するホームページ「美の国秋田・桃源郷をゆく」では、農家民宿、農家レストラン、農業体験イベントなど、秋田の農村をまるっと楽しめるグリーン・ツーリズムの情報を発信しており、第二のふるさとと思えるような、行きつけの農家さんを見つけるお手伝いもしてくれます。

県内の農家民宿は116件（令和2年度末現在）。畑の収穫体験・指導だけでなく、農家の料理教室、子育てサークルのイベント、手芸が好きな人向けの講座など、いろんなタイプのアクティビティが楽しめる施設が増えており、バリエーションも豊富です。また今年は、「秋田花まるっフラワーツーリズム」と題して「花」が見どころの施設を周遊できる企画もスタート（残念ながら募集は終了しました）。協議会が県内各地のとっておきの魅力を持つ農家さんをコンシェルジュのように紹介してくれますので、何ができるのか知りたい方はご相談を♪

「こころとからだが元気になる」秋田のグリーン・ツーリズム。これからは野菜がおいしい季節です。とれたての野菜メインの食事で、女子会なんていかがですか？星雪館のように1棟貸しの宿も増えていますので、気兼ねなく楽しめる農家民宿で友人との心置きない時間や家族時間、自分ケアの時間を過ごしてみてください。