あちこちで新生活がはじまる4月。お部屋のインテリアにも、新たに家具や小物を迎えたくなる季節ですね♪今年2月に大館市北神明町にオープンした古道具店「空 -kuu antiques-」では、空き家のマッチング事業を行う「NPO法人あき活Lab」の三澤舞さん・雄太さん夫婦が、空き家の持ち主から引き取った古道具たちを、丁寧に清掃・手入れして販売しています。
昭和レトロな店内に並ぶ掘り出し物たち
東大館駅から徒歩約2分、踏切前の角にある「空 -kuu antiques-」の店舗は、昔ながらのたばこ屋だった建物をリノベーションしたもの。土間が広がるレトロな雰囲気の店内には、三澤さん夫婦が空き家の改修作業を行う中で見つけ出した、味のある古道具たちが並んでいます。
一口に古道具といっても、舞さんは木の家具、雄太さんはレトロ家電と、好みがバラバラ。それぞれがグッときたものを引き取ってくるため、商品はバラエティに富んでいます。そんな「空 -kuu antiques-」自慢の掘り出し物たちを一部ご紹介します♪
空き家マッチングを通した古道具との出会い
「古道具の魅力は、デザインが不変で、何年たってもオシャレなところ。もちろん古いものならなんでもいいというわけではなく、本当に良いと思ったものを厳選して集めています」と話す舞さん。元々販売しようと思っていたわけではなく、改修作業中に心惹かれたものを趣味で引き取っているうちに倉庫がいっぱいになってしまったため、お店を始めることにしたのだそうです。
現在は一般からの買い取りなどは行っておらず、空き家の相談を受けた人から引き取ったもののみを販売。一生懸命親身になって相談に乗り、お互いに信頼関係を作り上げた人から譲り受けたものばかりなので、ひとつひとつのアイテムに思い入れがあります。
“他者と触れ合うことで初めて存在する”という意味の「空」
店名の「空」は仏教用語の「色即是空(しきそくぜくう)」からインスピレーションを受けたもの。「この世にあるすべてのものには実体がなく、他者との触れ合いの中で初めて存在する」という教えに、自分たちが見つけなければ捨てられていた古道具たちの境遇と重なるものを感じたのだそうです。
お店は本業の合間にオープンする形態のため、営業日はまばらですが、古道具が好きだという地元の住民がインスタグラムを見て訪れたり、アンティーク品のラジオを集めているという人から問い合わせを受けたりと、反響は上々です。
お店の場所は中学校のすぐそばの住宅街の中。「お店の掃除をしていると、登下校中の生徒たちが『何してるんですか』と声をかけてくれることもあるんです。せっかくなので、何かもっとつながりを持てるようなことができたらいいなと考えています」と、舞さんは笑顔を見せてくれました。
誰かに大切に使われてきた古道具には、新品にはない味わいが詰まっています。捨てられる寸前で拾い上げられ、新たな出合いを待っている「空」の古道具たち。とっておきの一品を探しに行ってみませんか♪
※価格は全て税込です。