「おやこ劇場」を知っていますか?「おやこ劇場」は赤ちゃんから大人までを対象に、全国各地域で舞台鑑賞や体験活動を行っている団体です。しばらく活動を休止していた「秋田おやこ劇場」が、今年から再始動しています。子どもと一緒に舞台や音楽を楽しみたい! 子育て中の仲間がほしい! といった親子らが集まって、楽しい場づくりに取り組んでいます。
一本の電話が復活のきっかけに
秋田県内のおやこ劇場は現在、秋田と能代、横手の3団体。秋田は10年以上前から活動を休止していました。復活のきっかけは、現在代表を務める毛利菜摘さんの一本の電話でした。「秋田のおやこ劇場に問い合わせたところ、休止していることが分かったのです」と毛利さん。毛利さんの出身地は横浜市。自身が子どもの時「よこはまひがしおやこ劇場」に参加しており、その経験も買われ秋田市での活動を勧められたといいます。
毛利さんには、秋田市地域おこし協力隊という顔もあります。2021年に着任、移住定住コーディネーターとして移住希望者の支援などを行っています。2歳の男の子がいる毛利さん自身も子育ての真っ最中。「舞台鑑賞だけでなく、お祭りやキャンプなど、私はおやこ劇場でたくさんのことを経験しました。自分の子どもにも同じような豊かな経験をして育ってもらいたいと思っています」といいます。さらに「秋田の子どもたちが生の舞台や演奏に触れる機会を増やしたい。大人にとっても家庭や職場とはまた別の、心地よく過ごせる場所になれば」という思いがあります。
赤ちゃんと一緒に音楽を楽しむ
三連休中の10月8日、秋田市の秋田拠点センターアルヴェで「心めばえる音楽会」が開かれました。秋田おやこ劇場の会員とゲスト合わせて約50人が集まり、くつろいだ雰囲気のなかで「デュオ・コンフェッティ」のフルートとピアノの生演奏を楽しみました。
さまざまな体験の場を提供
「秋田おやこ劇場」は、月1回(第2日曜)の例会活動を基本に、年に数回の劇やコンサートに参加する場を提供します。今年6月に活動を始め、外遊びや工作体験、人形劇の鑑賞などをしてきました。現在の会員は0歳から70代までの40人で、秋田市外からの参加もあるそうです。
会員が積極的に運営参加
おやこ劇場は会員が主体となって活動しており、劇団やアーティストを選ぶことから公演の運営までを会員が行っています。毛利さんをはじめ仕事を持つ会員がほとんどで、夜のリモート会議を活用して打ち合わせや準備を行っているそう。「休止前の元秋田おやこ劇場事務局のメンバーさんが、平日のミーティングで過去の情報を教えてくださったり運営方法をアドバイスしてくれています」といい、世代間の交流も進んでいます。今は来年の演目を選定中で「子どもたちの成長に合わせて、やりたいことを実現していきたいです」と来年への意気込みを語っていました。
【秋田おやこ劇場 年内の活動予定】
11月12日 秋祭り(秋田市上新城、みんなの実家 門脇家)
※なべっことやきいも
※定員に達したため申込は締め切りました
12月10日 人形劇団たくたく堂の公演(秋田市上北手、遊学舎)
※会場の照明を落とさず、30分ほど
詳細、お申し込みは秋田こども劇場instagramの申込フォームよりお願いします。
小さな子どもがいると、どうしても足が遠のいてしまうものがあります。コンサートやお芝居、映画など。「子どもと参加できる機会が少ない」とあきらめるのではなく、自分たちでリクエストして公演を作りあげているのが秋田おやこ劇場のすごいところだと思います。「『秋田で始めるなら応援しますよ』と言ってくださった方がいて、じゃあやってみようとなりました」と話す毛利さんからも、前向きなパワーを感じました。子どもと一緒に楽しい体験をしたいママパパ、参加してみませんか?
DATA
【秋田おやこ劇場】
電話/080-5093-2740
メール/akitaoyako.gekijyo@gmail.com
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