毎日のお料理のキーワードといえば、時短・手軽・リーズナブル・楽チンでしょうか?「手間がかかって難しそう…」とハードルが高そうなおだし。実はポイントさえ押さえれば簡単に普段の食卓に取り入れることができます。今回は、由利本荘市で70年以上続く乾物屋さん「津野商店」を紹介します。
親子3人で営む乾物屋さん
津野商店は、「いい食材を手に取りやすい価格で」「食からつくる健康、安心、安全、幸せ」をモットーに、全国各地の昆布や煮干し、かつお節などを販売する老舗の乾物屋さんです。現在は、三代目のご夫婦と娘さんの親子3人で、仕入れや卸し、オリジナル商品の開発や店舗の営業を切り盛りしています。
だしの香りが広がる店内には、煮干しや昆布、たら、カスベなどたくさんの乾物が並びます。だしは、食材を煮込んだときに出る「うまみ成分」を含んだ液体のこと。和食で使われる代表的なものは、煮干し・昆布・かつお。この他にも、椎茸・アゴ・エビ、野菜や合わせだしなどあるので、用途や生活スタイルに合わせてお好みを選びます。
おすすめのだしの取り方
今回は、津野商店の朋恵さんに美味しいだしの取り方を教えていただきました!代表的な「水出し法」と「煮出し法」を紹介します。
(分量)
・昆布だし 水1リットル:昆布10グラム
・煮干しだし 水1リットル:煮干し15〜30グラム
(取り方)
・水出し法 麦茶ポットに水と昆布(もしくは煮干し)を浸し、そのまま一晩以上冷蔵庫内に寝かせて完成。麦茶ポットから必要な分量をとって使用します。
※冷蔵保存で5日以内に使い切るのが目安
※昆布は1日以上経つと、とろみが出てきますが、温めると消えます
・煮出し法 鍋に水をはり、30分〜1時間ほど昆布(もしくは煮干し)を水に浸ける。60℃以下を保ったまま20〜30分ほど煮出して完成。
「厳密にはだしの取り方には様々な方法があります。でも、ルールに縛られすぎず、自分の好みや生活に合わせて続けるのがいちばん」と話す朋恵さん。お店では、だしの選び方や使い方をアドバイスしてくれます。お気軽に相談してみてください。
津野商店オリジナル「やさしい だし生活」
津野商店オリジナルだし粉末も人気!粉末のまま納豆やチャーハンに混ぜたり、調味料としてもOK。おにぎりや手作りドレッシングにも使える万能だし粉末です。手軽に生活に取り入れてほしいという想いで、可愛いらしいパッケージで販売しています。
だしの魅力を広めるために、県内各地のマルシェやイベントに出店したり、コラボイベントやワークショップも開催しています。手に取りやすいように、サイズ感を工夫したり、だしのティーパックも販売中。だしのイメージを変えるアイディアで、お店にも多くの方が訪れるようになりました。
だしは、手間がかかると誤解されがちですが、簡単でやさしい方法で体に良い栄養を摂ることができます。頭とわたを取り除いた煮干しや、使いやすいようにカットされた昆布、はかり売りなど、随所で専門店ならではの工夫が光ります。
寝る前にお鍋にお水と煮干しを入れておくと、次の日の朝にはいいおだしができているので、美味しいお味噌汁で1日をスタートできます。時間がある時には、麦茶ポットに乾物を仕込んで冷蔵庫に入れておけば、毎日の料理に使えてワンランクアップ!お気に入りの乾物を使って、簡単で美味しいだしのある生活を始めてみませんか?
※価格は全て税込。