秋田の女性のWork&Life a.woman

11NOVEMBER
2018

お母さん

子どもの成長を遊びで支援!「魔法の板」で創造力を育む児童館スタッフ

「カラカラ カチャーン」!
積みあがった木の板がきれいな音とともに崩れ、子どもたちがどこかうれしそうに「きゃー!」と叫ぶ――。秋田市内の児童館では、カプラ®と呼ばれるブロックが大人気です。

別名「魔法の板」とも呼ばれるカプラは、フランス生まれの木のおもちゃ。手のひらサイズのなんてことないように見える薄い木の板に、子どもたちの創造性を育む力があるのだとか!?

カプラを使った遊びを提供する児童厚生員の寺田恵美子さんに、児童館のお仕事やカプラの魅力について聞いてきました。

児童館で働く「児童厚生員」は、子どもたちの応援団!

児童厚生員とは、遊びを通して子どもたちの成長を支援する職員のこと。
寺田さんは、20年以上秋田市内の児童館で勤務してきたベテランです。県外の短大卒業後に関東地方で幼稚園教諭として3年間働いたのち、結婚を機に秋田へUターン。妊娠・出産を経て、児童厚生員としてのキャリアをスタートしました。

教員免許や保育士の資格を持った児童厚生員が働いている児童館職員の中でも、秋田県で唯一の「児童厚生一級特別指導員」として特別な業務を担う立場の寺田さん。子どもの成長を支援するという意味の“みんなの応援団”を合言葉に、奮闘されています。

「幼稚園とは違い、児童館は0~18歳の幅広い年代の子どもたちが利用します。最初は勝手がわからず、本を読んで勉強したり、県外に学びに出かけたりしました。大変なこともありましたが、子どもたちや周りのスタッフのおかげで、続けることができています。
子どもたちからすると、いつでも遊んでいられるうらやましいお仕事に見えるみたいなんですけどね(笑)」。

カプラとの出会い

気さくで明るく、取材中も子どもたちが離してくれないほど大人気の寺田さんですが、10年ほど前、児童厚生員としての壁にぶつかったと言います。

「なんとか壁を乗り越えようと、インターネットで子どもの遊びのノウハウを紹介していた児童館職員に会いに、車を8時間運転して新潟へ向かいました。そこに、小さな木の板を積み重ねて作ったかまくらがあったんです。自分が横手出身なこともあり、これを子どもたちに見せてあげたい!作らせてあげたい!と大興奮しました。それが、カプラだったんです」。

そこからは、ぶつかった壁もなんのその!カプラの日本総代理店社長に直筆の手紙を送ってその魅力を教えてもらったり、カプラを使った遊びを提供する団体アッタカを立ち上げてワークショップを各地で行ったり。
みるみるうちにカプラは広まり、今では秋田県内あちこちの児童館や保育施設にも置かれるようになりました。

寺田さんをここまで魅了したカプラ。その魅力とは?

崩れても楽しい!無限の創造性

すべて同じ形、同じ大きさの板をただ積み重ねていくだけなのに、不思議となんでも作れてしまうカプラ。
1枚の板から生まれる無限の創造性は、考え抜かれた比率「1:3:15」のサイズ、ヤニの出ない「フランス海岸松」を材料にしていることなど、さまざまなこだわりが関係しているのはもちろん、崩れる音にも秘密があるのだとか。

「カプラが崩れる時のカラカラという音は、川のせせらぎと同じ波長なんです。だから私たちは、子どもがカプラを崩してしまっても“もう1回がんばろう”とは言わずに、“良い音だね”と声をかけます。崩れても楽しいから、また積みたいと思えるんです」。

寺田さんはカプラを通して感じた子どもの可能性についても、エピソードを話してくれました。

「以前、ほかの子どもたちから敬遠されるようなちょっとやんちゃな子がいたんです。その子はカプラが得意でした。ある日、周りの子どもがその子のカプラのすごさに気づいて一緒に遊ぶうち、肩を組んで写真を撮るまで仲良くなったんです!私も、親御さんも、すごくうれしくなりました。
勉強ができるとか、スポーツが得意とか、そういうこと以外でも見せ場があるって大事ですよね」。

グループでも1人でも楽しめる。子どもも大人も夢中になれる。

そんな「魔法の板」を使って子どもたちの遊びを応援する寺田さん。持ち前の行動力と、明るいお人柄で子どもたちの力を引き出す、まさに遊びのプロ!こんな心強い応援団がいてくれるなら、秋田での子育てが何倍も楽しくなりそうですね。
カプラはオンラインショップで購入することもできます(https://www.kapla.co.jp/cart/item/)。気になる方はお子さんと一緒に遊んでみては?

【児童厚生員 寺田恵美子さん】
横手市生まれ。秋田市在住。二児の母。
県外の短大卒業後、関東地方の幼稚園に教諭として勤務。3年後、結婚のためUターン。1998年から秋田市内各地の児童センターで勤務。児童厚生一級特別指導員。カプラを使った遊びを提供する団体「アッタカ」代表。

※「KAPLA」「カプラ」は、KAPLA考案者トム・ブリューゲン氏が、EU、日本、ならびにその他の国において所有する商標登録です。

この記事を書いたライターこの記事を書いたライター

平元 美沙緒

徳島生まれ、横手在住。一児の母。まちづくり、子育て、クラフト、農村、伝統建築に興味のアンテナあり。まちづくりに関する話し合いの場の進行・企画を行うまちづくりファシリテーター。おしごとブログ

http://section-a.jugem.jp/

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