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〈秋田市〉「さくら国際高等学校」で、一人ひとりに合わせた学びの機会を

高校で学びたい、高校の卒業資格を取得したいと思ったとき、「通信制高校」という選択肢があるのをご存じでしょうか。「さくら国際高等学校 秋田キャンパス」は秋田市中心部にあり、多様な学びの機会を提供しています。一人ひとりの「やりたい」という気持ちを大切にして伸ばしたい、そんな思いでつくられました。開校2年目を迎え、新たなコースも加わった同校に伺ってきました。

交通アクセスのよい新キャンパス

さくら国際高等学校秋田キャンパスは、秋田キャッスルホテルの3階にあります。この春校舎を移転したばかりで、JR秋田駅から徒歩7分と生徒の通学のアクセスが向上。秋田市立図書館明徳館や秋田芸術劇場ミルハスなどの芸術文化エリアにあります。初めに見せていただいたのは「美の国あきたクリエイトコース」の授業。特色のあるコースで、イラストやマンガ、動画制作などを活躍中のクリエイターから学ぶことができます。

(美の国あきたクリエイトコースの授業風景)

興味に従ってコースを選択

さくら国際高等学校は広域通信制、単位制の普通科高等学校です。本校は長野県上田市にあります。生徒は個別対応型の時間割に沿って学校生活を送ります。大学進学を目指す「総合進学コース」をはじめ、「美の国あきたクリエイト」、「ペット・アニマル」、「eエデュケーション」、「集中スクーリング」。そして、今年新設の「看護・福祉進学」「調理・食育ウェルネス」の2コースを加えて、生徒の「やってみたい!」をサポートできる7つのコースがあります。生徒はいずれかのコースを選択して入学します。また、スクーリング、単位認定試験は秋田キャンパスで受けることができます。4月入学の新入生はもちろんですが、既卒者(中学校を卒業した生徒)、ほかの高校からの転編入も多く、今年は11月まで受け入れが可能です。

(eエデュケーションコースでは、プログラミングに取り組んでいました)

生徒がそれぞれのペースで学ぶ

同校が大切にしているのは、一人ひとりのペースで学ぶこと。登校する、しないも含めて生徒自らが時間割を決めて学習を進めるそうです。例えば、美の国あきたクリエイトコースの場合、コースの授業は週2回、午後から。生徒は思い思いの時間に登校し、授業に出席したり課題の学習を進めたり、またはサークル活動に参加したりして過ごします。制服もありますが、服装は自由。「生徒一人ひとりの気持ちを大切に、『こんなことをしてみたい』を見つけられる環境をつくります」と、秋田キャンパス運営統括責任者の富樫恵智子さんは話します。そのために教師や講師陣、スタッフがサポートに努めているそうです。

(音楽スタジオが軽音サークルの活動拠点になっています)

将来へ役立つチカラを付ける

同校が力を入れていることの一つに「生きるチカラ講座」があります。「高校卒業は必ずしもゴールではありません」と富樫さんは言います。「将来的には好きなことを学んだり、やりたいと思うことに取り組んでほしい。そのためにはさまざまなスキルが必要になります」。夢に向かって進むにはどうしたらいいのか、いろいろな職業の人に話を聞く機会を設けて生徒が考えるきっかけをつくっています。

(明るく広いスタジオ。授業で活用していく予定です)

富樫さんは、故郷の秋田に貢献したいという思いからさくら国際高等学校秋田キャンパスを立ち上げました。大館市の出身で、学習塾の運営から始まり現在の株式会社Terra-Cco(教材の開発、販売会社)と30年以上にわたって教育に関わる仕事に携わってきました。キャリアを通じて気になっていたのが、「学校に行かない」という選択や「学校に行けない」という子どもたちが増えてきていることだったそうです。

(さくら国際高等学校秋田キャンパスを立ち上げた富樫恵智子さん)

故郷の秋田に新しい学びの場を

「決まった時間に登校して、出席してテストを受けてという全日制のカリキュラムになじめない子どもたちは少なくありません。みんなと足並みを揃えなくてもいいんだよ、一人ひとりの『やってみたい』という気持ちを大切にしたい。そういう場所をつくりたいと思いました」と富樫さん。これまでの経験を生かし、株式会社Terra-Ccoを運営会社として秋田で通信制高校の運営に取り組んでいます。

(生徒一人ひとりの思いを汲んで大切にしたい、という富樫さん)

当初は登校するのが精一杯、という様子だった生徒が1年間で自信を付け「学校に来るのが楽しい」と大きく変化する姿を、富樫さんたちは目の当たりにしてきたといいます。「一人ひとりが、下向きがちだった顔を上げて自分の進む道を見つけるまでサポートしていきたい」と言葉に力を込めていました。

(令和7年度は新入生34名を迎え、全校生徒約80名でスタートしました)

健康上やさまざまな理由で全日制高校に通うことが難しい、スポーツなどやりたいことを優先したいと思ったとき、秋田県内では学びの選択肢が限られることが気になっていました。さくら国際高等学校は、生徒が無理なく学習計画を立てることが可能といいます。学年の垣根がなく、やりとりが活発で先生と生徒の距離も近い印象でした。お子さんの進路の一つとして、興味を持たれた方はお問い合わせしてみてはいかがでしょうか。

DATA

【さくら国際高等学校 秋田キャンパス】
秋田市中通1丁目3-5 秋田キャッスルホテル3階
電話 018-893-4208
HP

未来を創る学びのコース
・総合進学コース
・美の国あきたクリエイトコース
・eエデュケーションコース
・ペット・アニマルコース
・看護・福祉進学コース
・調理・食育ウェルネスコース
・集中スクーリングコース

フリースクール「Find My Future」の運営

キーワード

秋田県内エリア

Writer

FukudaNaoko

FukudaNaoko

2013年より、子育て世代向けにライター活動をしています。日本語や英語で絵本を読む「よみ語り」の活動も続けています。子育て環境、手仕事全般に興味があります。高校生、中学生の2児の母。

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