「なかなか人材を確保できない」「思うような人を採用できない」など、企業における人材不足が深刻な問題となっている中、女性労働力への期待や注目が高まっています。
秋田県が主催するSHE Project AKITAでは、今年7月26日に「女性人材活躍推進セミナー」を県内企業向けに開催。企業が女性労働力のどんなところに魅力を感じているのか、聞いてきました！

労働力の減少＆人材不足が進行中！

働き盛りと言われる年代の労働力が減少し、人材不足が深刻化している日本。人口は現在の約1億2600万人から2060年には8600万人まで落ち込み、それに伴い、15歳から64歳の生産年齢人口も7545万人から2060年には4400万人へと減少すると見込まれています。

このうち、女性の生産年齢人口の就業率は2019年で71.3%。つまり女性の約3割は未就労となっており、貴重な労働力確保の大きな鍵として期待が高まっているのです。
（※国勢調査：速報値より）

秋田県の子育て世代の女性就業率は全国6位！

女性の就業率は年々増加傾向にあり、子育て期と言われる25歳〜44歳の女性の就業率も、この30年で大きく上昇しています。（1986年57.1％→2016年72.7％）

県別に就業率を見てみると、秋田県の女性の生産年齢人口の就業率は全国13位。さらに子育て期世代の女性の就業率は全国6位と、全国的にみて平均よりも高い就業率にあります。

女性の力を活用した経営改革に取り組む県内企業も増加中

少子高齢化により仕事と育児や介護などとの両立に対するニーズが高まる中、女性がより活躍できる職場環境を構築しようと取り組む企業も増えています。

＜例えば＞
制御盤などの製造を行う会社では、専門知識がない女性でも作業ができるようにと、専門技術者が担当する工程と、それ以外の工程を工夫して分離。一人一人が各種作業に対応できるようにすることで、お互いの休みを補い合い、育児や介護と仕事を両立しやすい環境づくりが推進された結果、職場の女性従業員の比率は7割超えに。人材の確保に繋がったそうです。

女性活躍の職場づくりには、経営者のリーダーシップはもちろんですが、従業員同士が互いの子育てや介護といったライフ環境への理解を持つことも重要なポイントといえそうです。

セミナーに参加した企業の方に女性に期待することを聞きました！

■株式会社むつみワールド　尾崎さん
当社は、社内の半数が女性であり、女性を積極的に採用する社風があります。今後の参考のために、セミナーに参加しました。住宅会社なので、家を建てる際に女性目線での提案など、さまざまな気づきを仕事でも活かしてもらえたらと思っています。

■株式会社秋田ケーブルテレビ　佐藤さん
当社では、時間単位での有給休暇の取得や、事業所内保育所の保育補助手当を支給するなど、子育て世代が活躍できる社内環境づくりを進めています。お客様への柔らかな対応など、女性ならではのメリットはたくさんあると思います。現在社内ではさまざまな新規事業があるので、そこで女性にも活躍してもらいたいと期待をしています。

県内でもすでにさまざまな企業が、女性の活躍できる職場環境づくりのための取り組みを始めているようです。子育てや介護などと両立をしながら、自分らしく働ける場所はこれからますます増えていくのではないでしょうか。
SHE Project AKITAでは女性の再就職をサポートする様々なイベントを実施する予定です。再就職が気になり始めたら、ぜひホームページで最新情報をチェックしてみてください。