20才からイタリアンレストランで見習いを始め、料理の道を歩んできた中山のり子さん。 現在はイタリアンレストラン「ブランジーノアキタ」で働きながら3人のお子さんを育てている元気いっぱいのお母さんです。中山さんのパワフルな働き方を伺いました。
「食」の仕事がしたい!
-料理人を目指したのはいつ頃ですか?
中山 高校の頃から、「食」の仕事に憧れがあって、就職先は高校の先生の勧めでパン屋さんがあるスーパーへ就職したんです。配属先はレジ業務でしたけどね。でも、店頭販売などもさせて頂いて、お客さんと直接やり取りする仕事が“楽しい”と思いました。その後、やっぱり手に職をつけたい!「食」の仕事がしたい!と思って、20才でイタリアンレストランで見習いを始めました。
-ブランジーノアキタで働くきっかけはなんだったのでしょう?
中山 イタリアンレストランで修業を積んだ後、パン屋さんで働いたりもしました。その後、結婚して専業主婦になったのですがやっぱり仕事がしたくなって。子育てをしながら勤め始めたお店で一緒に働いていたのが「ブランジーノアキタ」のオーナーである鈴木さんなんです。鈴木さんから「新しくお店を出そうと思うから、一緒に働かない?」とお誘いを頂いたのがきっかけです。子育てをしながら無理なく働きたいと思い、パートでの勤務で働かせてもらうことにしました。
ブランジーノアキタで活躍するお母さん料理人
-ブランジーノアキタはどのようなお店ですか?また、中山さんはどんなお仕事をされているのでしょう?
中山 「ブランジーノ」とはイタリア語で魚のスズキのことです。シェフオーナーである鈴木さんの苗字が由来のようです。イタリアや東京のレストランで修業を積んだ鈴木さんや私たちスタッフが目指しているのは、秋田の食材を使って、美味しく気軽に食べられるイタリアンレストランです。お得なプレートランチを始め、コース料理や貸切パーティー、オードブルやお弁当の注文も受けています。
私はパートという立場ですが、ランチメニューを考えたり、パンを作ったり、デザートを作ったり、厨房スタッフとして社員の方と変わらないような業務をさせてもらってます。自分で山菜を採りに行ったりするのですが、それをメニューに加えたり、実家が果樹農家なので、そこの果物を使ってデザートを作ることもあります。ありがたいことに、好きなようにやらせてもらってます!!
-中山さんの印象を職場のスタッフの方にもお聞きしたところ、「中山さんはとにかく元気!誰よりも情熱があるし、真面目!中山さんがまかない当番の時は、デザートのおまけが付くんです。それがまたおいしい!」とのこと。なんか楽しそうですね。やりがいやスタッフ皆さんからの信頼も伝わってきます!
中山 楽しいですね。仕事が大変だな、と思うことはほとんどないです。好きなことをやってるだけなんで。自分が作った料理をおいしく食べてくれるお客さんの顔を見られることや、直接感想を聞きたくて、厨房メンバーに「2分だけちょうだい!」と言って、厨房を抜け出して、お客さんに感想を聞きに行くこともあるんです。「どうですか?おいしかったですか?」って。お客様から「この食材がこんな風になるなんて!」「おいしかった。また来るね!」といった声を聞くと、とても励みになります。
仕事もプライベートも”楽しく”
-3人のお子さんの子育てと仕事の両立。パートとはいえ大変じゃないですか?
中山 火曜日から土曜日まで、9時から16時半という勤務で働かせてもらってます。その後、今までは保育園に迎えに行き、学童に迎えに行き、帰ってきて夕飯の支度して…。4月からは、下の子も1年生になったので、学童へのお迎えだけですが、なかなか大変です。日曜日は、私は休みですが夫は仕事。子どもたち3人と丸1日遊んで世話をして…。これが一番大変ですよね。基本、子どもは外で遊ぶもの!というのが我が家のルール。ゲーム禁止なんです。庭で遊んだり、公園に連れて行ったり、近所を散歩したり。健康的ですけどこっちはヘトヘトです。でも、月曜日が休みなので、その日はこども達は学校へ行っているし、1日中好きなことしてリフレッシュするんです。この日があるから頑張れているような気がします。
-お休みの日はどんなことをするんですか?
中山 夫も月曜日が休みなので、2人で山菜採りに出掛けたり。私たち、出会いがBMXなんです。なので、家族みんな自転車が大好き。家の近所をサイクリングしたりもしますね。冬はスノーボードもします。他には、お店の新メニューを考えてみたり、仕込みをしに行ってみたり。とにかく好きなことをして過ごしてますね。子どもたちの休みと夫の休みが同じ時や日々の中でも夫が子どもたちの面倒をみてくれるので、とても助かります。
-これからの目標はなんでしょう?
中山 子どもたちに対しては、こうなって欲しいという要求はないです。とにかくのびのび育ってくれればそれでいい!私自身のことでは、今働いている「ブランジーノアキタ」をもっと盛り上げたいです。仕事もプライべートも、このまま“楽しい!”という感覚をキープしながら過ごしていきたいですね。
仕事も遊びも子育ても、とにかく日々を楽しんで過ごしている中山さん。笑顔からも料理からもパワーが伝わってきます。“楽しいをキープ”するのは簡単そうでなかなか難しかったりしますが、その心掛けこそが大事ですね。これからもおいしいお料理をたくさん作ってください!