秋田市旭南の小路に、まもなく10周年を迎えようとしている小さな衣食住のセレクトショップ「irutoco(イルトコ)」があります。誰もが安心して食べられる商品、ナチュラルな衣類や雑貨、忙しいお母さんたちに大助かりな食材など、店主がお客様のことを考えてセレクトされた商品ばかり並んでいます。そんな、お客様に愛され続ける素敵なお店をご紹介します。
お客様の喜ぶ顔が見たくて選んだ商品の数々
店内に並ぶ数々の商品は、いずれも店主が長年お客様の声を聞き続けて、仕入れしてきたもの。衣類は、秋田市ではirutocoでしか取り扱っていない、Own GArment products(男鹿市)が丁寧に作り上げた、日々の暮らしを豊かに彩る日常着。食材は体に優しい商品が色々ありますが、特に一押しなのは、グルメストアフクシマ(男鹿市)の冷凍食品。忙しいお母さんたちに手作りの優しい味を味わってほしい、そんな想いから定期的に男鹿市まで買い付けに行かれているそうです。その他にも、ここでしか買えない身体に優しい食品や飲料が丁寧に陳列されています。
ほんわか甘い、ここだけでしか買えないマフィンやお菓子
コロナ禍を経験し、よりお客様に季節を楽しんでもらえるお店になりたいという想いから、今年の3月に菓子製造免許を取得して、焼き菓子や冷菓の製造販売もはじめました。一番人気はしのぶさん手作りのほんわか甘くてしょっぱいマフィン。秋田県内の安心安全な旬の野菜や果物を使い、時間がない朝でも子どもからお年寄りまで食べられる「朝ごはんシリーズ」として販売しています。
毎日「おかえり」と言ってあげるために始めたお店
しのぶさんは出産をきっかけにして、子どもには毎日「おかえり」と言ってあげたいと思い、自宅を仕事部屋に改装して雑貨店を営み始めますが、様々な出来事が影響して今のスタイルの自然食品中心のセレクトショップを運営することになったそうです。
最初のきっかけは、お子様のアトピーが悪化したこと。子どものためにありとあらゆるものを調べたら、世の中が添加物に溢れていることに気づきます。自分のお店を見渡して「ハッ」としたそうです。そこからは、自然食品を中心におくようになったそうですが、お客様に押し売りはしないようにと気をつけています。あくまでもお客様の気持ちが最優先。
そして、大きな転機がまた訪れます。子どもが小学生に上がると部活などで本当に忙しい毎日に激変。食事のメニューを考える時間も取れずに、自分のことは後回しで身体を崩すこともあったそう。
そんな時に考えたのはやっぱりお客様のこと。世の中には同じように苦労しているお母さんたちがいる。それなら温めるだけ、トースターで焼くだけなど、忙しくても作れて、身体にも良くて美味しいものを買えるようにしたい。そんな想いを製造業者さんが汲んでくださって、なるべく添加物の入っていない生パン粉を使用した、オリジナルの旬の魚のフライを商品開発してしてくださったそう。他にも、温めるだけのオリジナルスープの素も販売中。旬の秋田の栄養素がぎっしり詰まっています。
これからの夢
そんなしのぶさんには、女の人を助けることが世直しという想いがあるそう。「雪国秋田の女性たちは本当みんな辛抱強く頑張っていると思う。だからこそ、子どもを産み育て、家でも外でも一生懸命に働くお母さんたちが、少しでも喜んでくれて元気になってもらえたら、家庭もうまくいきますよね。私はそんなお客様の顔を見ることができたらこの上ない幸せなんです。」としのぶさん。
いずれは大自然で作物を育てながら自分で作った食材を使って、お母さんたちの役に立つ商品を開発したいという想いから、新たに実家に加工場を作られたそうです。これからもお客様との会話を大切にして様々なリクエストに答えていきたいし、秋田の季節の食材をふんだんに取り入れながらいつでも楽しんでもらえるように、進化し続けることが夢だそう。
たくさんの常連さんに愛されているirutocoですが、ご新規さんにもとっても優しいお店です。新しくできたホームページをチェックの上、ぜひ足を運んでみてくださいね。