ここ数年、目にすることが増えてきた「子ども食堂」という言葉。全国ニュースでも度々取り上げられ、その活動の一端を知ることはあっても、自分の周りでどんな活動があるのかを知る人はごくわずかではないでしょうか。
その子ども食堂について、秋田県での活動をみんなで一緒に考えようというイベント「学び逢いプロジェクト 子ども食堂って何だろう?!第2弾」が、11月26日(日)に開催されます。子ども食堂に関する秋田県の現状やこのイベントの目的などを、事務局「あきた結いネット」の社会福祉士・精神保健福祉士、石原典子さんにお話を伺ってきました。
(あきた結いネットの石原さん)
そもそも子ども食堂という言葉はいつ頃生まれた?
子ども食堂という名前は、2012年に東京都大田区の八百屋さんが始めた「気まぐれ八百屋だんだん子ども食堂」が名付け親と言われています。全国的には、約250団体が参加する「子ども食堂ネットワーク」というものもあります。兵庫県明石市は特に活動が活発で、昨年市内の全28小学校区に子ども食堂を設置する方針を明らかにし、現在では14校区での運営が始まっています。
子ども食堂とはどういう場所?
貧困家庭や孤食の子どもの食事をサポートする、というイメージが強いと思いますが、それだけではありません。地域や団体によっては、小中学生の学習支援をした後に、みんなで美味しいご飯を食べましょう、というところもあります。または小さいお子さんからお年寄りまでが集まって、お年寄りが折り紙を教えるというところも。ただの食堂ではなく、学校と家以外のもう一つの居場所として、誰でも安心して気軽に立ち寄れる場所として認識していただけたらと思います。
秋田県の子ども食堂はまだ始まったばかり
秋田県内で子ども食堂を実施しているのは、現在こちらで把握しているところでは今回イベントに参加される特定非営利活動法人あきた子どもネット(秋田市)、一般社団法人フードバンクあきた(秋田市)、あさひ子ども食堂(横手市)、浄明寺フードバンク(能代市)、特定非営利活動法人秋田たすけあいネットあゆむ(秋田市)の5団体です。いずれも平成27年や28年に始まったばかりですので、これからどうやって根付かせていくか、という段階ですね。
私たちに今できることを考える場に…
今回のイベントの内容としては第一回目と大体同じなのですが、まずは各参加団体から子ども食堂に関する活動報告をしていただき、金銭面や人材、食材、場所、広報活動など何かしらの課題を挙げていただきます。その後、「その課題を解決するために、いま自分たちにできることは何か?」という視点で、4〜5人1組のグループワークによる話し合いをします。
運営する側の課題はもちろんですが、例えばご自分のお子さんが通うとなると、「余り物を使っていないか?」「食中毒の心配は?」「帰り道は危なくないか?」などさまざまな心配事が考えられます。子ども食堂が地域に当たり前にある世の中になるにはどうしたらいいのか?みんなが安心して通える、通わせられるようになるにはどうしたらいいのか?そのようなことを考えながら、未来につながる話し合いができればと願っています。
「地域のあらゆる人が参加できなければ広がらない。参加者の輪が広がらないと継続できない。まずは自分のことのように考えて欲しい」という石原さんの言葉が印象的でした。イベントのサブコピーにもある「地域で支える子どもの未来」のために、まずは自分に置き換えて考えてみることが第一歩なのかもしれません。子ども食堂に関心のある方はぜひご参加を!
■特定非営利活動法人 あきた結いネット
平成25年、秋田市に設立したNPO法人。生活困窮者や法の狭間に置かれた方の支援に取り組む。法人の活動コンセプトは、「地域の資源を最大限に活かし、ないものは創る‼︎」。
【学び逢いプロジェクト 子ども食堂って何だろう?!第2弾】
日時/11月26日(日)10:00〜17:00(受付9:30〜)
場所/秋田県ゆとり生活創造センター 遊学舎 会議室
秋田市上北手荒巻堺切24-2 TEL/018-829-5801
定員/70名
参加費/500円(18歳以下無料)
申込方法/参加申込書に記入の上、事務局までFAXかメールにてお申し込み下さい。(定員になり次第締め切り)
※申込書はこちら
【問い合わせ事務局】
特定非営利活動法人 あきた結いネット
秋田市泉南3丁目24-29 キャトルセゾン泉101号室
TEL/018-874-8897
FAX/018-874-8251
E-mail/akitayuinet@yahoo.co.jp(担当:石原)