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大館を想う人を増やしたいと奮闘!地域の魅力を発信する新人ラジオ局長

ラジオおおだて局長「大館りなちゃん」 佐藤里奈さん

2024年6月からコミュニティFMラジオおおだての新局長に就任した「大館りなちゃん」こと佐藤里奈さん。2人の女の子を育てながら、多くの人々に大館市の魅力を発信しようと奮闘中です。2024年6月からは新局長としても奮闘中です。名古屋出身でありながら、「大館が本当に大好き!」と笑顔で話す里奈さんにインタビューしてきました。

「こんな私を見守ってほしい」地域の魅力を発信する新人ラジオ局長の奮闘

ラジオは地域の魅力を発信するためのツール

ーラジオおおだての仕事を始めた経緯を教えてください。

里奈 2021年、次女が生まれたことや、仕事がフルリモートになったことをきっかけに、夫の地元である大館に家族で移住しました。移住後は在宅で営業アシスタントの仕事を続けながら子育てをしていたのですが、次女が3歳になった2023年頃から、「大館に貢献できるような仕事がしたい」と思うようになってきて。ちょうどその頃、ラジオおおだての番組に市民パーソナリティーとして出演するようになったのですが、ラジオの面白さや、代表の小山さんをはじめとする関係者の方々の人柄に惹かれて、「こういう人たちと一緒に働けたらいいな」と思っていたんです。そんな中でタイミングよくラジオおおだてが番組制作スタッフを募集しているのを知って、応募しました。

ー「地元に貢献できるような仕事がしたい」と思った理由は?

里奈 大館が大好きなんです。移住前から大館の景色が好きで、夫の実家に帰省する度に「いつかはここに住めたらいいなあ」と思っていました。移住後も、慣れない土地で子育てと仕事に追われる中で、自然豊かな環境や人の温かさに助けられることが多くて、どんどん好きになっていきました。

(長根山からの景色。移住前からこの景色を見る度に「ここに住みたいな」と思っていたそう。写真提供:佐藤里奈さん)

ー具体的にラジオ局でどんな仕事をしていますか?

里奈 番組出演もしていますが、出演者とのやり取りやスケジュール調整など、滞りなく番組を制作・進行するための裏方作業が大部分を占めています。あとは、定期的に発行しているフリーペーパーを持って挨拶回りにも行きます。ラジオの仕事は、番組を通して普段出会えないような人との出会いがたくさん生まれるので、すごく楽しいです!

ー2024年6月から局長になったそうですが、これまでと比べてどうですか?

里奈 やっていることはこれまでとあまり変わらないのですが、「ラジオ局としての役割をどう担っていくか」ということを考えながら番組に向き合うようになりました。局長といっても、経営等を引き継いだわけではなく、「大館りなちゃん」という個人事業を立ち上げて、ラジオおおだてから番組制作やプロモーションといった事業の委託を受けて活動している形です。

里奈 ラジオというツールを使って大館の魅力を発信したい」と思っています。大館の人がもっと地元の良さに気付いて、好きになってほしいんです。今は、放送を通して発信するだけでなく、地域情報を網羅したポータルサイトを立ち上げたくて、準備を進めています。

「へっぽこ」なところもさらけ出して成長したい

ー大館の暮らしのどんなところが好きなんでしょうか?

里奈 環境が良くて子育てもしやすいし、人との距離感も名古屋とは全然違います。例えば、スーパーで知り合いに会ったり、「この前あそこにいたよね」と言われたりするのも、私は全部嬉しいんです。見られているようで嫌だという人も多いと思うんですが、私はむしろ全部見せて、みんなに見守ってもらいたい。取り繕って良い部分だけを見せているよりも、誰かに見られていようがいまいが、人格は磨いていきたいので、それならいっそ“へっぽこ”なところも全部さらけ出しちゃえ!って思っています。いろんな人に悪いところを指摘してもらって成長していきたいし、見守ってくれる地域の人やラジオのリスナーさんには「私たちのおかげでりなちゃんがレベルアップした!」と思ってもらいたいです。

(趣味で始めた稲穂リース作りでは、地域の人を誘って教室を開いたことも。写真提供:佐藤里奈さん)

最初の一年間で溜めた「楽しさ」がずっと残っている

ー大館暮らしを満喫している里奈さんですが、見ず知らずの土地に移住して暮らすことに対して、最初から不安はなかったのでしょうか?

里奈 「いつか大館に住みたいと思っていた」と言いましたが、実際に移住した時のタイミングは全て夫が決めてしまったので、実は最初はちょっとふてくされていました(笑)。心の準備ができていなかったというか、「大館は大好きだけど、来る時は私の意志で来たかったな」って。でも、私がどんなにふてくされていても、夫は全く態度を変えずに家族を大事にしてくれて…。そのおかげで今の暮らしがあると思っています。

(十和田湖にて、2人の娘たちと。写真提供:佐藤里奈さん)

里奈 移住して最初の一年間は、週末の度に夫がどこかに連れ出してくれたんです。大館市内だけでなく、北は津軽海峡から南は鳥海山まで、毎週違う場所に遊びに行きました。平日はずっと在宅で仕事と育児をしていたので、リフレッシュになったし、おかげで「この土地で暮らすこと」が本当に大好きになりました。今は忙しくなって、毎週末出掛けることはできませんが、あの一年間で溜めた「楽しい気持ち」がずっと私の中に残っているんです。

大館のことを想う人が増えるような地域づくりをライフワークに

ーラジオ以外のお仕事について教えてください。

里奈 週末を中心に、イベントやツアー、パーティー等の空間デザインの仕事をしています。具体的には、イベントをやりたい人にヒアリングしてテイストを聞き、テント等や小物等を使って、希望に合った空間を演出するという仕事です。

(大館市の「ベニヤマ荘で行われた国際交流会の空間づくりを担当。写真提供:佐藤里奈さん)

(阿仁の体験ツアーで里奈さんがセッティングした、テントを使った展示。写真提供:佐藤里奈さん)

(廃校になった大葛小学校で行われたイベントの様子。写真提供:佐藤里奈さん)

里奈 夫が「地域プロデューサー」として、地域の魅力を発信するアウトドアイベントや、移住体験ツアーなど、さまざまなイベント・ツアーに関わっています。大館でツアーをやりたいという都心のツアー会社と地元の人のつなぎ役になるようなことも多いので、一緒に行ってアウトドアの空間を作り上げています。

(夫の和幸さんと。写真提供:佐藤里奈さん)

ー地域に関わる仕事にとてもやりがいを持っていることが伝わってきました。

里奈 今、娘たちが6歳と3歳なのですが、10~15年経って大きくなった時に、「大館に貢献したい」と思っていてくれたらいいなと思うんです。大館から出ないでほしいということではなくて、どんどん外の世界に出てほしいし、大館に住んでいなくたっていいけれど、ずっと心の中で「大館のために何かしたい」という気持ちを持っていてほしい。そのために、大館をそう思えるような地域・環境にしていくことを私のライフワークにしたいと思っています。
子どもたちだけでなく、「大館の人と協力して一緒に何かしたい」と思ってくれる人が各地にたくさん増えてほしいです。ラジオの仕事も、空間デザインの仕事も、全部そこにつながっているんです。

元気いっぱいの笑顔と、明るく聞きやすい声が印象的な「大館りなちゃん」。ラジオから里奈さんの声が聞こえてくると、思わず笑顔になります。大好きな大館の未来を明るくしようと奔走する里奈さんのこれからに注目です!

DATA

【佐藤 里奈さん】
愛知県名古屋市出身。大館出身の夫・和幸さんと名古屋市内で出会い、結婚。2人の女の子を出産後、2021年3月に和幸さんの地元である大館へ家族で移住。2023年8月からラジオおおだてのパーソナリティーを始め、同10月に番組制作スタッフになる。2024年6月に個人事業「大館りなちゃん」を開業し、「局長」として番組制作業を受託。また、ツアーやイベント等の空間デザイナーとしても活動中。

Instagram

【ラジオおおだて】
秋田県大館市釈迦内字二ッ森149-1
HP
Instagram
周波数/81.4MHz
※ラジオおおだての放送は、アプリ「FMプラプラ」で全国どこからでも聴くことができます。

佐藤里奈さんがパーソナリティーを務める番組
「大館りなちゃんのしったげお世話になってらす」第2・4木曜 11:00~11:30
「おおだて日和」※木曜担当 毎週木曜 10:00~11:00

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秋田県内エリア

Writer

もも

もも

大館市在住。フリーランスでライター、WEB制作、EC運営等をしています。人と話すこと、人を知ること、楽しいことが好き。誰かの心がラクになるきっかけになるような情報発信を目指しています。

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