開店時間の午前11時。控えめな看板の付いた木の引き戸がガラリと開いた途端、あっという間に満席になってしまう秋田市河辺にある古民家カフェ「コモチヅキ」。
口コミが広がり人気店となった今、「待ってでも食べたい」「待つのも楽しい」という声が集まるコモチヅキの魅力をお伝えします。
母娘で営むカフェ
古民家をセルフリノベーションしたレトロな店内を、くるくる立ち働く2人の女性は息ぴったり。それもそのはず、コモチヅキは母娘で営んでいるんです。調理担当はお母さんの佐藤敦子さん、接客担当は娘の大友万里菜さん。
大切な人と食べたくなる料理
メニューは日替わり膳、週替わりプレート、お子様ランチの3種類。特に驚くのは日替わり膳の品数!お肉、お魚のおかず各1品に、小鉢2品、漬物、味噌汁、デザートまで。1日限定50食です。
敦子さん曰く「よくお米も美味しいって驚かれるんです。地元の農家さんのお米を、岩見ダムからきている綺麗なお水で炊いているから美味しいんです。」
お店を開く前は、長年病院給食を作ってきた敦子さん。病院では「おいしい」という声は間接的にしか聞くことができなかったそうです。「自分の作った料理を食べて、喜んでくれる人の顔を直接見られることが嬉しい」と笑顔で話してくださいました。手の込んだお料理を食べていると、その気持ちが伝わってきます。
日替わり膳を完食し、おなかも心も満ち足りて幸せに浸っていたら、奥の個室から旦那様が奥様の手を引いて、年配のご夫婦が出てきました。旦那様が以前おひとりで来た際に、あまりにお料理が美味しかったので「足の悪い妻にも、どうしても食べさせたい」と思ったそうです。
大切な人と食べたくなる味。そう感じる人は私だけではなかったようです。
雑貨販売も充実
お店を開くにあたり、河辺をもっと知ってもらいたいと、河辺・雄和の作家さんの作品を見に行ったという万里菜さん。作品を店内に置いて紹介したことがきっかけで、今では河辺地区だけでなく、県内作家さんのアクセサリーやスイーツ、植物などがずらりと並び、まるで雑貨店のよう。
レトロモダンな店内
ドライフラワーや小道具がふんだんに飾られた店内は、どこかゆったりとした空気。
カフェスペースの1階だけでなく、2階にはワークショップやハンドメイド作家さんの販売会などのイベントを開催することもある広い空間があります。
待ち時間があっても、じっくり雑貨を見たり、2階でゆっくりと寛いで待つことができるのも魅力のひとつです。
お母さんに人気の理由
2児の母でもある万里菜さん。店内はお母さんの気持ちを汲み取った作りになっていて、小上がりや個室が多いのもポイントです。
そして、2階にはさらにお母さんに嬉しい工夫が!階段を上がって目に入るのは、広いキッズスペース。授乳スペースやおもちゃも用意され、広々と居心地の良い空間になっています。
そしてお母さんに人気の利用方法は、1階でテイクアウトしたお弁当を2階で食べ、お子さんがのびのび遊ぶのを、お母さんはゆっくり見守るというもの。もちろんお子さん連れ以外でも、お弁当予約時に「2階利用希望」と伝えれば、同様に利用することができます。
コモチヅキのこれから
「小望月」とは、望月(満月)前夜という意味。「満月に向かって満ちていく」という意味を込めた名前のとおり、万里菜さんは「やりたいことはたくさんあります!」と話します。現在改装中の店舗隣の建物で、食品販売や出張カフェの構想があるようです。
2階でのイベントも定期的に開催予定とのこと。Instagramを要チェックです!
※価格は全て税込です。
DATA
【コモチヅキ】
住所/秋田市河辺北野田高屋字黒沼下堤下24
電話番号/080-4510-0147
営業時間/11:00~15:00(ラストオーダー14:30)
定休日/日、月、祝
駐車場/有
テイクアウト/有
※テイクアウトは前日までのご予約が必要です
※2階利用希望の際は予約時にご確認ください